Garage JUNK BOX
Kawasaki Z1R-U1980 Model

Restore Report


 Create for the meter dampers
メーターダンパー製作


はじめに

 Z1R整備事業?はここから始まった。納車後、引き取りの帰り道で、ブレーキ掛けるたびにタコメータがメータパネルから ポコッ、ポコッと飛び出してくる。なんだこりゃ?ほかのメーター類も確認してみる。驚くことにちゃんと止まってない。メーター本体を手で触るとガタガタなのだ。現状販売に同意して買ったとはいえ予備検取るために整備料金払ってんだから、こんなとこぐらい締めとけよな。と 、思いつつ家に帰って、記念写真を撮り、アラームを付けた後、初めてのレストア事業?に掛かる事とする。カウルを外し、ライトケースずらすとメーターケースとメーター本体を止めるナットが見つかった。ナットに合うコマを選び早速締める。

あれっ?

ナットはちゃんと締まっている。全てのメーターがナットは締まっているもののガタガタなのだ。取あえずバラすと原因はメーターダンパーのへたりというかなんというか、ダンパーゴムがカチカチに固まって黒いケシズミの様になっていたのである。おまけにケースの隙間には得体の知れない昆虫のサナギが何個かあった。気持ち悪いなぁ、外国には人を殺せるアリがいる位だ、コイツは孵化したらなんになるのだろうか?興味が湧いたのでしばらく観察することにする。なんてね。オレの愛機からわいた虫が人様を襲うなんて考えたらとてもナーバスになったので検査の甘い税関官吏に成り代わり、このオレが処理してやった。冥福を祈る。仕方が無いので、次の日部品を注文するが、ダンパー類は全て欠品中との事。所詮はゴムで出来たダンパーだ。別に純正部品でなくとも何か代用品で使えるさっ。 

しかし、実際はそうは甘くない。

現物が無いのだ。オレが持ってる現物って奴は、ダンパーがそのまま22年経過したケシズミみたいなもん。後はパーツリストの絵なのだが、これがいたって簡素なもので、この絵やケシズミから実際の機能を推測するような神業はオレには到底出来ない。これまた仕方が無いのでたまたまあった荷台シートゴムを細く切り、タイラップでとめてやった。しかし取り付けた直後はいいのだがしばらく走っているとメーターにケースがあたり、車体の振動がゴーと共鳴してしまう。そこでメーターとケースの関係から元のメーターダンパーの形状を考えてみることにした。


 メーターダンパーとは

各種メーター類とメーターケースの間に挿入されているゴム製硬質スポンジ状の輪っか と思われるもの。これが劣化したり、ヘタったりするとケースにメーターがきちんと固定できないばかりか、メーター内の精密部品へバイクの振動が直接伝わり、放置すると最悪 、計器類が壊れてしまう。大事な部品。


用意するもの

クッションテープ(カーショップで購入可能)・ハサミまたはカッター・外装類を外すのに必要な工具・etc


実際の作業

この幅30mm厚さ5mmのクッションテープこれがメーターダンパーの代りとなる。

 ハサミやカッターで真中から切る。
タコ・スピードメーターをそれぞれ一周する分だけ切断する。

テープ後ろの保護紙を剥がしてメーターリングのすぐ下に巻きつける。この時、切断面を下に向けるのがポイント。
(これはフューエルメータです)

後ろから見る。こんな感じでタコメーターとスピードメータにテープを巻く。
(これはフューエルメータです)

注意事項→

撮影にフューエルメータを使ったのは撮影上便宜的なためで 実際はフューエル・アンメーターにテープは巻かない事。そのまま使います。

次はメーターケースの加工に入る。メータが入る部分の内側にクッションテープを一周張る。上側に余りが出たらカットする。これは4箇所すべてやること。

タコメータとケースの接合部分のアップ。上からメーターリング・クッションテープ・ケース。それとケースの裏側にもクッションテープが隠れていることもお忘れなく。

同じようにスピードメーター側。リングが黒いのはビニールテープです。余計な詮索はしないでね。

アンメータとケースの取り付け部分。

交換後の感想

修理後は、干渉音は無くなったし、メーターのガタも無くなった。3000キロ近くを走ったが、今のところこれと言った不具合は無い。もちろんブレーキ掛けるたびにタコメータが飛び出してくるようなことは皆無である。


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更新日:2002/09/28   2003/06/15

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