Garage JUNK BOX
Kawasaki Z1R-U1980 Model

Restore Report


Build up main harness.
メインハーネスの製作


フルスクラッチは無理。

製作といっても結局は半分流用になってしまいました。先にお断りしておきます。

キャンセラーの一件以後、ライト系・点火系配線ははリレーを使ってバッテリーから直接取っているので負荷がかからないからか、今まで特にメインハーネス関係で困ったことはない。なので急いで換えることもないのだけど、老朽化していることには変わらない。今のうちに交換しておこう。


外した純正メインハーネス。
配線が多いZ1Rだけあって太い。

メインハーネスの交換に当たって、ドレミコレクションのリプロ(2万5千円)も考えたが、オレのZ1Rはヨーロッパ(オーストラリア)仕様。ドレミから販売されているのはナゼかUS仕様のみ(1型、2型)。最初はたいして変わんないだろって思ってたけど、US仕様、EC仕様、電装系の違いをピックアップしていくと少し違うことが判明。

このまま、高価なUS仕様を購入してもいろいろと変更しなければならないなら、全部作ってしまえと思ったが、いろんな面で挫折した。コネクタが手に入らなかったり、コストを低くするために各色コードリール(50mか100M)ごとで買わなければならなかったり。ハーネスを何本も作って商売をするならいいんだけど。一本だけだとコストがかかる。

その結果、Z1000A3,A4(MK-2)のヨーロッパ仕様のハーネスにキャンセラー・フューエル・アンメーター、ストップランプ断芯警告灯などの配線を付加していくのが一番コスト的、時間的にもよいとの結果に。なのでこの案に決定。

ではどうしてMK2のメインハーネスなのかを説明すると、Z900,Z1000,Z1-Rなどで電装装備の豪華さを誇張してきたカワサキもZ1000A3(正確にはA3Aになるのだろうか?)になってパッタリと警告灯類の装備をニュートラ・ハイビーム・油圧警告灯の必要最低限にしてしまった。コストダウンのためか、今となってはその理由を知る由もないが、古くから装備されていたブレーキランプ警告灯すら装着されていない。(Z1R2を除く) そんな理由で、バイクのメインハーネスとしたら、最低限の配線しか付いていないので拡張がしやすいからだ。(実際に入手したハーネスはZ750FXのリプロだったけど。)

また、参考までに、メーターケース真下、ヘッドライト裏側のブラケットに装着される9ピンカプラ2個の形状も特殊だ。これはピンを全部外して再使用するか、市販の9ピンに変えるかしなきゃならない。もちろん市販のカプラに変えた場合はブラケットには取り付けることは出来ない。


メータ下の9ピンカプラ
ブラケットへ装着する為に特殊な形をしている

 


Z1R欧州・北米仕様比較表

  US・カナダ EC
オーストラリア

備考

ライトスイッチ × 北米はヘッドライトの常時点灯が法律で義務化されている。

ポジション

× フロントウインカーが常時点灯している。
シティライト × ライトスイッチ:POでライト内の電球が点灯する
パッシング ×

常時点灯が当たり前の北米仕様にはない。

ライティングデバイス × 北米仕様のIGを除く電装関係はほとんどこのデバイスで制御されているといっても過言ではない。
ライト切れ警告等 × ヘッドライトが切れるとこれが点灯する。
ハイビーム減光装置 × LOビームがきれると減光したHIビームに切り替わる。
補足

Z1-R1、Z1R2北米仕様の違いはポイント点火とフルトラ点火、右側ハンドルスイッチのコネクタ形状。点火方式を純正からダイナなどにする場合はどちらを選択してもよい。


Z1000MK-Uメインハーネス

Z1000MK-U・Z750FXD2/D3(EC仕様)って事で購入したメインハーネス。調べたらZ750FXのハーネスをコピーして製作されたようで、※1カレントリミッター、速度警告灯や、ターンアラームの配線、ポジション線がそのまま残っている。

なんかダマされたような気分。だったらZ750FX用で販売すればいいのに。でもあるだけマシって事で納得しとこう。マーク2じゃ対応車種はない。マーク2に取り付けて配線があまっても心配ないです。作り自体はしっかりしている。
PMC 10.000円。カワサキ純正部品だと15,000〜20,000円くらい。

カワサキだかゼット系車種の配線色は決まりがあるらしく、プラスは、マイナスは黒/、ライトは、 ウインカーは、ハザード、ウインカーリレーは、ハイビームは/黒、ロービームはが代表的。でもあくまでも参考です。

問題はポジション。わが国ではポジション装着自体は問題ないのだが、ウインカーに連動して消灯しないと車検に通らない。検査官(国土交通省)の見解は、ポジションランプを点灯させたまま、ウインカーを点灯させる行為は点滅とはならずに、単なる光源の増減でしか無いとの見解のようだ。これを解決するにはハザードボタンが付いているハンドルスイッチを使う(Z1−Rのハンドルスイッチは不可)。構造はハザードボタンに連動してポジションの配線をに物理的にオン・オフするタイプ。これを電気的に処理できる機能がないと我がZ1Rのすばらしいウインカーキャンセル機能が付いているハンドルスィッチでは車検に通らないって事になる。

※1カレントリミッター:速度計と連動し、ある速度に達すると点火コイルの機能を制限してエンジンの回転を抑えるコントローラ。


追加・変更部分紹介

取り外した純正ハーネスと並べながら位置決めをしていくとラク。画像はフューエルレベルセンダ、アンメーターヒューズ部分の追加をしているころ。上側のフューエルレベルセンダのコードに難燃タイプの電装テープを巻く。下側のハーネスは左側サイドカバー内に収まるりアブレーキスイッチ、ハザードリレー、ブレーキランプ警告灯リレーのハーネス。

左側サイドカバー内に収まるリアブレーキスイッチ、ハザードリレーのハーネス。3ピンカプラはカレントリミッターのコネクタ。これをブレーキランプ警告灯リレーのハーネスとして使用する。

リアブレーキスイッチの配線を分岐させてからブレーキランプ警告灯リレーの配線確保する。分岐の処理にかさ張るギボシは使いません。まして、絶縁テープなんてもってのほか。ハンダで留めて熱収縮パイプで処理をする。めったにイジる所ではないので完全、完璧に。

配線を引っ張り出してハザードリレーの位置を変更しているところ、マーク2はハザード・ウインカーリレーは2個とも一緒に左サイドカバー内へ。Z1Rは、ウインカーリレーは左、ハザードリレーは右サイドカバー内にそれぞれ収まる。

ここはハンドルスイッチへの接続点。右側の変更点は特にない。左側はウインカキャンセラーの配線を追加。カプラーはZ1000/Z750の6ピンからZ1Rの9ピンに変更。
ハザードリレーからくる配線は分岐を作ってフロント側へも追加する。

こちらはフロント側、ウインカーキャンセルコントローラー、フューエル、アンメータの配線、シティライトへの配線を増設。ピンクの配線(カレントリミッタ)はブレーキランプ警告バルブへ。ハザードランプはリレーへ直接つながる様に追加した/線へ、ターンシグナルランプの配線は緑線灰線をつなぐ(極性はありません)ショートするかもって心配になりますが、ターンスイッチ入れると電位(+/-)が変わるので心配ないです。

車両後部、メインフューズ、レギュレータ、へつながるコネクタとテール、リアウインカーの配線。この部分の変更点は赤いテープが巻いてある部分でアンメーターへの配線追加。


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更新日:2004/2/15

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